「うつ病患者に『頑張れ』と言ってはいけない。何故ならもう十分頑張っているから」
これがセオリーとして知られている。もちろんそれは正しいし、僕も知人がうつ病になったらそんなこと言わない。
しかし、現役うつ病患者の僕からほんの少しの頑張りについて敢えて述べたい。
いつか復職や何かしらやらなくてはいけないときが来るかもしれない。
そのためには普段から自分の限界を把握することが必要で、少しだけ頑張りがいる。無理のない範囲で普段から少し頑張り色々やることで、自分のできることできないことが判別できるようになるからだ。結果できなくても良い、できないということが分かったのだから。うつ病患者の一寸先は闇、いっぱい頑張ると転落する恐れがある。ひたすら安静にして自分のできることできないことを把握せずに復職なんて、例えるなら酸素ボンベの残量を知らずに深海へ潜るようなものだ。何かを成すためではなく自分を把握するための、日頃の少しの頑張りだ。
周囲の人はうつ病患者の症状がよく分からないので(分かろうとしてくれても)、今の自分には難しいことを提案してきたりする。出来ると思ってやったら出来なくて、落ち込む。だから、その前に自分からできそうなことを見つけ自分から提案しよう。
貢献しようとしていることが伝わり、快くサポートも引き受けてくれたりする。
「△△はまだ難しいと思うのですが、〇〇ならできかもしれません。ただうつ病で注意力が落ちていてミスがあるかもしれません。念の為にこまめにダブルチェックしていただけますか?」
こんな感じだ。
自分の限界を把握しよう。そのために日頃のほんの少しの頑張りを試みよう。