うつパパ育児

うつパパ育児

うつ病のパパが綴る子育て生活

うつ病どん底だったあの頃の育児⑥【幼児編】

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育児・育自・意気地・生路:「いくじ」

休職して6ヶ月、気づけば息子も歩き回るようになっていた。

休職の間に体調を整えるとともに、育児の負担を減らすための工夫を凝らし、この頃にはこどもも一時保育に通わせたりするようになったこともあり妻の負担も減っていた。

家庭環境を整え、僕は仕事に復帰した。上司と相談して半日勤務をすることになった。

以来1年間、調子の波はあるものの僕は休むことなく毎日働けている。半日でも疲れはするが、以前のように翌日に持ち越すことはない。半日なら集中力や頭の働きも鈍ることなく働ける。仕事の量は昔ほど捌けなくても良い、ひとつひとつ丁寧にやっていくことが大事なのだと思う。そうすると、周囲から徐々に信頼され、役に立っているという自負が自信となる。そして少しずつ積み重ねた自信は自己を肯定し、うつ病を改善させていく。もちろん収入は減ったが、毎日働けて安定した収入がある方がずっと良い。

うつ病に啓発本なんか何の役にも立たなかったが、育児書は良かった。人生で大切なことがいっぱい書いてある。我が子のことを考える時、何が人生に大事なのか振り返る良い機会になる。こどもがいなくてもうつ病の人は試しに読んでみてほしい。無理せず、こどもを育てるように長い目で自分も育ててほしい。

 

僕を導いてくれたのは、他ならぬ息子であった。

いたずら好きで、やんちゃで、活発で、音楽がなれば踊りだし、よく笑いよく泣いている。あの日と変わらぬ信頼を僕に寄せながら。

散歩に行けば僕の気づかない虫や雲や木や空を飛んでいる飛行機を指差して教えてくれる。

そして人生捨てたもんじゃないと、毎日教えてくれるのだ。