育児における父親の役割とは何だろう。
イクメンと言う言葉が出て久しいが、父親として育児を行うと言う事は家事や育児を分担することと言うことだろうか。確かにその事は良い事というか当然のことなのだが、父親ならではの役割と言うものはないのだろうか。
1つだけ絶対に妻にはできないことがある。
それは「妻のことを見て気がける」ということだ。
「子供がまるで自分の一部であるかのように気になり心配になる」と妻は言っていた。
父親に比べて母親は子供が心配で不安になりやすい。これは十月十日の間子供をお腹に宿していたことや出産体験を考えれば当然のことのように思える。
だから夫がそんな不安を気がけ、共感し相談にのり、良い夫婦関係を築くことこそが、妻の子へ対する不安や焦りを減らし、こどもにとって短期的にも長期的にも良い影響を及ぼすことになる(実際に幼少期の親の夫婦関係と収入は正の相関があるという研究などもある)。
だから父親は子供が小さい頃は子供よりも妻を気がける位でちょうど良い。
仕事や病気で時間や体力がなければ、それだけでもやるように心がけよう。
イクメンもいいと思うが、こどもばかり見て妻とのコミュニケーションをなおざりにしてるような場合は悲しい結果を生むことになるだろう。
こどもが大きくなれば父性や母性といった話になるのだろうが、それはまた別の機会に。
この本は父親の子育てといいつつも、4/5くらい妻との関係について頁を割いているが、本質をついていると思う。著者は花まる学習会代表として長年子育てに携わってきた高濱正伸先生。